居抜き物件活用法「スナック」
ここの記事は居抜き店舗活用法として、スナックの跡地を借りた場合、居抜き店舗として活用するポイントについてお伝えします。
スナックは昭和の香り漂う業態ではありますが、スナックらしさをお店に取り入れることで、居抜き店舗で設けることができます
Contents
居抜き物件活用法「スナック」 について
大きなくくりで言うとスナックは、カウンターがあり軽食(スナック)を提供するBarということになります。
Barでも軽食ぐらい出すところはあると思われることでしょう。
ただそこに付帯するサービスやお客様が期待するサービスが大きく異なっています。
例えば、スナックでは蝶ネクタイの男性がカウンターの中にはいません。
手の込んだカクテルを作ることもしません。
スナックはママさんと呼ばれる女性がいて軽食を楽しむと言うよりも
- ウイスキーや焼酎などのアルコール類を楽しみむ
- 客さんがカウンター越しにママさんと会話を楽しんむ
- 常連のお客さん同士で会話を楽しむ
- カラオケなどを歌って楽しむ
など楽しむひとときを過ごす場所なのです。
造りはカウンターのみで二つの業態は似ていますが、内容はまったく異なります。
スナックを居抜き店舗 として取得する時に気をつけるポイント
スツールとカウンターの関係
Barの場合
カウンターのなかでカクテルなどを作り、グラスに注いでから目の前のお客様に提供する関係で、ある程度腕が前に伸びなければいけません。
つまり、スツールにお座りのお客様よりも若干目線が高くなるくらいの立ち位置がベストとなります。
スツールとは背もたれの無い、一人用のいす。腰掛け。
スツールとは – コトバンク
スナックの場合
スナックではお客様との会話が重要視されます。
当然スツールに座るお客様とカウンター内のママさんの目線は同じ高さになるよう調整すべきです。
ママさんをおやりになる方の身長にもよりますが、実際に現場で確認しましょう。
居抜き店舗をそのままスナック借りた場合の近隣対策
スナックはBarと違いカラオケを提供するスナックでは音がどの程度出せるのかは死活問題です。
例えば、上層階に大家さんが住まわれている場合や、お隣の店舗が静かな雰囲気を売りにしている店舗の場合、営業がスタートしてからではカラオケの音がクレームになり、音量を絞らざるを得なくなっては最悪です。
- スナック居抜きの場合、どの程度音量を出してよいのか確認する。
- 時間帯に制限が無いか確認する。
- 近隣の店舗とトラブルがなかったか契約前に挨拶回りをする。
上の3点の確認をするだけでもその居抜き店舗が歩んできた歴史が分かります
また、どのような客層の方が来られていたのか、どの曜日、どの時間帯がお客様で賑わうのか詳細な情報が聞けると思います。
実際にこの聞き取りの後にその居抜き物件を断念する勇気も必要です。
外置き看板設置の有無
無数の外置き看板が狭く細い路地に並んでいる光景を見たことがあると思います。
スナックという業態は、お店の入り口ドア付近に大きな看板を掲げたり、電飾管や光量の多いライトを使うことはあまりありません。
どちらかと言えばひっそりと、小さな突き出し看板があるぐらいでそれ以外は、遠目から見えるようにと外置き看板がある程度です。
スナックの定番と言えるこの外置き看板、1階で目の前が通りという作りなら問題ないのですが、地下に何店舗か似た業態が入居する雑居ビルも数多くあります。
そうなると、地下に降りる階段付近は外置き看板だらけになってしまいます。当然古いお店からいい場所をおさえていて新参者はそれを避けるような場所に置かざるを得ません。それ以上にポイントになるのがコンセントです。これがないとそもそも工事が発生します。どれが使えるのか、どこに置けるのか契約前に確認しましょう。結構重要なポイントです。
地下の居抜き店舗を借りる際の注意点
地下階をスナックとして1店舗だけで借りることがあると思います。こ
地下階には湧水ピットや汚水桝があり、定期的に清掃をしなければなりません
これが清掃されていない状態で引き渡しを受けると次のような問題が出てきます。
- 汚水桝の蓋付近から下水の臭いがする
- 春先から秋まで蚊が発生する
これらは、汚水桝や湧水ピットの汚れに起因しています。
引き渡しの前に大家さんに清掃をしてもらいましょう。その代り、その後の清掃費をテナントであるスナックが負担することも多く、清掃のインタバルや1 回にどれぐらいの費用が掛かるのか必ず確認をしておきましょう。
高い場合で1年に1回8万円程かかる場合があります。月換算で6千円を越えます。その分家賃が高いとも言えます。要確認です。
スナック業態を居抜きで売却する場合に気をつけるポイント
現況をどの様に伝えるか
一般的にスナックは居抜きで売却するには弱い物件だと思われています。果たしてそうでしょうか。
立地にもよりますが、居抜きで売却先を探す際の表記にポイントがあります。
当然ですが、なにもしなければ、現況「スナック居抜き」となります。とはいえ広く言えばスナックも飲食店です。つまりスナックではなく「飲食店居抜き」で良いのです。
ただ表記を変えただけなら折角見に来られた方からお叱りを受けます。そこに付け加えるセールスポイントがあって初めて表記を変える効果が表れるのです。
例えば、スナック以外の用途はどこまで可能かを探ります。
重飲食が可能であれば設備容量を一旦無視すると、ラーメン・カレー・とんかつ・焼肉などカウンターの飲食店に転用できるのです。
その際、ガスの容量が少なければ、プロパンガスのボンベが置けるスペースは無いかなどちょっとした解決策をつけることで、飲食店の居抜き店舗を探している人のスナックという先入観を取り除くことが可能になります。ここは、協力してくれる不動産会社の方とよく打合せをしてください。
駅からの距離をアピール
駅からの距離は人が集まりやすいバロメーターとして用いられます。スナックの場合はチョット違います。駅までの距離が短ければその分終電ギリギリまで営業できると言うことにつながります。ママさんやアルバイトの女性が駅まで歩く時間が短いほど長く営業出来る訳です。終電は何時、駅まで何分この時間が実はスナックを続けるうえで重要なアピールポイントなのです。
スナックで深夜12時以降の営業をする際には「深夜酒類提供飲食店営業営業開始届出書」を所在の公安委員会に提出する必要があります。風営法の届け出は必要ありませんが、必ず営業開始をする10日前までに提出してください。もし詳細を聞きたい場合は、所轄の警察署に行き生活安全課で話を聞くのがいいでしょう。その場で提出書類もくれます。
冒頭でもお話しましたが、カウンターのある飲食店としてスナック業態を改めて見てみるとこれまで評価の低かったことが不思議に思えます。今一度その魅力に目を向けてみてはどうでしょうか。
まとめ:居抜き物件活用法「スナック」 について
昭和漂う スナック。
居抜き物件として「スナック」は、スナックが今まで生かしてきた文化があります。
スナックのオーナさんがお店を手放す場合、居抜き店舗としてお店の歴史を受け取ってくれる方に継いでもらう
居抜き店舗を借りる側も、スナックの歴史を基礎にしてそのままスナックでも、
スナックの歴史をBarに変えても…
居抜き店舗は夢広がります