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居抜き店舗コラム

大家さん向け 飲食店閉店 造作譲渡の対応方法

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大家さん向け 飲食店閉店 造作譲渡の対応方法

飲食店を閉めるのには様々な理由があると思います。1番多いのは売上不振や人材不足、次に病気や怪我、高齢になっての引退等。拡大移転などの前向きな理由もありますが、多くはやはり不本意な閉店です。

例えば売上不振での閉店の場合、さらに追い打ちをかける原状回復(スケルトン状態に戻す)義務はなんとか避けたいものです。

最近でこそ「居抜き店舗」や「造作譲渡」が増えましたが、スケルトンにして返さなければならないケースももちろんあります。

今回はこれまで実際にあった事例の中でも「大家さん側の都合」に注目して、万一お店を閉める際に造作譲渡ができる確率を上げる対応策をお伝えしていきたいと思います。少しでも参考になれば幸いです。
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↑こちらの記事もご覧ください。

 

造作譲渡は認めない!契約書通りスケルトンにして欲しい

まず契約書通りスケルトンにして返して欲しいという良くあるパターンですが、大家さんは十人十色、様々な理由があります。

トラブルを避けたい

大家さんが特に気にするポイントです。例えば内装設備が引き継がれることで、壊れた際の責任の所在を心配される方や、造作譲渡の売買がされることで、借り手側になにか強い権利が生まれるのではないかという方もいらっしゃいます。

また給排水等のインフラが心配なので、スケルトンにして調査をしたいという方もいらっしゃいます。

この例の対応策としては、大家さんのメリットをきちんと説明し、リスクがないということを理解して頂く必要があります。例えばきちんと仲介会社を介して契約し、内装造作物の瑕疵担保責任は大家さんは負わないということを強調する文言を入れたり、原状回復(スケルトンにする)義務は新テナントが負う等、契約書面に明記するということは非常に重要です。

給排水等の設備に関しては、造作物があるときちんと調査できないためやっかいな問題ですが、老朽化している可能性のある現状設備は使用せず、テナント負担で新設するという条件であれば納得してもらえることもあります。(露出で引き直せば費用もそこまでかかりません)

 

次回は飲食店舗に入って欲しくない

こちらも良くあります。近隣や同ビル内からクレームがあった場合や使い方があまりキレイでなかったケースです。

軽飲食、重飲食という言葉がありますが、いわゆる重飲食を嫌がる大家さんはたくさんいらっしゃいます。中華料理や焼肉店等、どうしてもニオイやケムリ、油の出る業種です。借りる側としては、開業時の工事はなるべく安く抑えたいものですが、周りの方やビル自体への配慮はとても重要です。結果的にご自身の首を閉めることになりかねません。

これに関しては、きちんと大家さんの理解を得てから入居することと、万一クレームがあった際には誠意を持って対応することが大切です。共有部や店舗内外を汚したり、散らかしたりしないことはもちろんのことです。

 

とにかく契約書通りにして欲しい

特に理由はなく、契約書通りにすることは当然、と思ってらっしゃる大家さんは結構いらっしゃいます。よくよく話を聞いていくと上記のような理由に行き着く場合もあるのですが、大家さんのメリットデメリットは関係なく、ただ契約書に書いてあることを粛々と実行して欲しいという方もいらっしゃいます。粘り強く交渉するしかありません。悪い思い込みや勘違いの場合は結構厄介です。

 

後継テナントが決まらない

例えば解約の予告期間内、つまり大家さんに家賃が入る間は居抜きを前提に募集しても良いということがあります。この場合、問題は後継テナントが決まらないことなのですが、理由は様々です。そもそも立地や建物の形状等に問題がある場合ではなく、大家さんの都合によるのは下記の場合です。

賃貸条件が高い

家賃や保証金など、借りる上での賃貸条件が相場よりも高いケース。貸す側の立場に立つともちろん条件は高いに越したことはありません。解約予告期間内は家賃も途切れないので、大家さんも借り手がつけばラッキーぐらいの価格設定にすることは当然あると思います。

大家さんの考え方にもよるので難しいところですが、仲介する不動産会社に相場観があり適切な提案ができるかどうかが重要になってきます。

また、造作を売るのであれば賃貸条件は下げないという場合もあります。要するに造作譲渡の値段がついていることによって、物件が決まりにくいのではないかと思われるということです。確かにスケルトンが前提の賃貸借契約ですので、大家さんからすると造作が売れないから賃貸条件を下げて欲しいというのは違和感があります。

あえて「売る」ということを大家さんに言う必要もないので、居抜きでの引き継ぎのみ許可をもらうということも意外にうまくいくコツだったりします。

 

その他、様々な制約事項

賃貸条件だけではありません。業種の制限が厳しかったり(先の軽飲食のみ等)、外観のデザインに厳しかったり、営業時間の制限等もあります。1つ1つ大家さんが気にされていることを理解し、大家さんの目線で解決策を提案していく他ありません。

 

嫌がらせ

非常にレアなケースですが、大家さんとテナントの関係性が悪く、テナントの利益になることは一切認めたくないという方がいらっしゃいました。スケルトンになり、次の借り手がつかなくても構わないとまで仰っていました。

こちらは極端なケースですが、好き嫌いで何かあったときに上手くいくいかないが決まることは良くあります。大家さんも人間です。少なくとも嫌われて良いことはなにもないと思いますので、お互いに誠意を持って良い関係でいたいものです。
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