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居抜き店舗コラム

繁盛する飲食店と閉店する飲食店を分ける発想の違いを4つのポイントで検証

飲食店-繁盛-発想
Photo by Pixabay

 

 

繁盛する飲食店、閉店してしまう飲食店、その分かれ道はどこなのでしょうか…

「この前オープンした新しい飲食店、全然人が入っていなかったけど大丈夫か?」

「いつも通るあのお店、狭くてあまりきれいじゃないのにいつも並んでいるけれど、なぜなんだろう?」

どなたも一度は不思議に思ったことがあるでしょう。
昨今、居酒屋の低価格競争をみて思うことですが、1品どれも300円の居酒屋で人がまばらな店があったかと思えば、同じ300円以下の焼き鳥屋は大盛況だったりします。

飲食店は繁盛を生み出すメカニズムが解れば苦労はしないと言われる飲食業界です。
今回は繁盛店と閉店に至るお店が4つの視点でいかに違う発想で向き合っているのか対比をさせて検証したいと思います。

Contents

1.繁盛店は儲かる要因を探し、儲からない店は原因を探す

「お店が儲かる・儲からない」似た様な表現に思えますが発想は真逆です。
どちらのお店がどのような発想でお店造りに望んでいるのでしょうか。

  • 繁盛店を作る飲食店経営者は繁盛する要因探しをします
  • 閉店する飲食店経営者は儲からない原因探しを一生懸命考えます

一目瞭然です。

閉店する飲食店経営者は儲からない原因探しをする

儲からない原因探しをする経営者の傾向にあります。
何か1つか2つの問題点を解決することでお店の経営が好転すると考えています。
それ故解決すべき問題が見つかるまで悶々と悩み時間をかけてしまいます。

繁盛店を作る飲食店経営者は繁盛する要因を探す

繁盛店をつくる経営者は、繁盛する要因探しを常に考えています。これは一種の環境造りのようなもので、気づいたことを次々と改善して行き、改善したどの部分が良かったというよりもトータルで繁盛店に繋がっていくというものです。

この比較では、飲食店経営を点で考えるのではなく面で考える思考が繁盛店を造ると考えて間違いないでしょう。

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2.飲食店のランチは発想次第でこんなにも結果が変わる

このでの発想とは単にランチをやるやらないという選択ではありません。

お店のブランディングにかかわる選択です。分かりやすく言えば、周辺のランチが平均して650円程度のところを500円のワンコインで勝負したとします。ランチ時は間違いなくお店にはお客様が来店されます。ところが、リピーターとなるお客様からはランチの安いお店としてインプットされることとなります。

これに対しランチの為に早い時間から仕込みをしたり、短時間とは言えランチ時の体力消耗を敢えて避け夜の営業に集中する選択をするとすればどちらが繁盛店につながるかよく考えることです。

さて、先程の低価格でランチに打って出た場合では、お客様から価格の安いお店として一度認知されると、メインの夜営業で客単価を上げづらくなります。なかには夜の客単価が高い飲食店があとからランチを始めるような場合があります。その場合思い切ってお値打ち価格で提供するようなお店が存在しますが、オープンからランチをやっている場合とは趣が異なります。

これに対し夜のみの営業を選択した飲食店は、ランチをやらない分の利益を営業時間の延長や利益率の高いメニュー、お酒をもう一杯の追加オーダーで稼ぎ出します。

業態や街の特徴にもよりますが、発想としては、

  • 売り上げはあっても利益が出ないランチを選ぶか
  • 夜の客単価アップの為の工夫をするのか

という発想の違いとなって表れてきます。

繁盛店を作り出す為に同じメニュー、同じ人員で安易な価格競争に突入するよりも今まで通りの価格帯で営業志ながら、ランチに加えワンコインのお弁当を売り出すといった工夫や通勤時間帯にモーニングBOXを売るプラスの発想こそが繁盛店に求められるポイントだとご理解下さい。

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3.お客様がなにを求めて来店されるのか知ってますか?

この質問に対してどのような答えが出せるか繁盛と閉店の分かれ道です。

  1. 古くからこの場所でお店を開いているから常連さんで賑わっている
  2. 一品だけだけどよく売れる自慢の一品料理があってそれを目当てに来てくれる
  3. よくわからないけど場所がいいからかな?
  4. 近くに大きい企業があってそこの社員さんが良く利用してくれる

その他にも同種の回答が返って来そうです。
ではなぜお客様が来店される理由が大事なのか説明いたします。

もしお客様が今よりも減って売上が落ちた時に、原状の飲食店に訪れるお客様の利用目的が分かっていないと、どう対応して良いのか、何を改善すべきなのかまったく分らず手の打ちようがないからです。

もう少し詳しく見てみましょう。

例えば1.の「常連さん」が徐々に減っていたというのであれば、常連さんも当然歳をとり退職されてゆくことは分り切っています。だからこそ新しい顧客を開拓する努力が必要です。

4.の「近くに大きい企業があって」というのも同様です。オフィスの移転と共にあっさりいなくなる可能性が十分にあります。

2.の「自慢の一品」はいつまでも人気があるものではありません。何れ飽きられてしまいます。日々別の主力商品を育てることに腐心すればお店は長続きします。

最悪なのは、3.の「場所がいいから」とお答えになった方です。場所にあぐらをかいていると客足が落ちた時に手も足も出ません。早晩お店を閉めることになります。

4.利益を出す為に原価を下げる工夫か原価率を上げて集客力を増す工夫で利益を出すか

繁盛店を造る発想は間違いなく後者です。俗にいう看板メニューを造る発想です。

原価率の高い高付加価値メニューがお客様を呼びます。もちろんすべてのメニューでということではありません。他のメニューの原価率バランスをみてメニュー全体で原価率が3割程度に収まるよう造り込めばよいのです。

これに対し、客数が増えないのであれば原価率を下げて利益を確保しようという発想は飲食店にとって自殺行為です。

一時はそれでも利益が出るかもしれませんが味が落ちた、見栄えが落ちたと感じたお客様は二度と来店してくれません。

そればかりか悪い口コミが広がり結局は店を閉じることになります。

~まとめ~繁盛する飲食店と閉店する飲食店を分ける発想の違い

味の記憶というものは意外とあいまいで、人は味に対する記憶を思い出すのが下手な生き物だと言われています。
そのくせ、あそこのお店は美味い、あそこはマズイと言いたがる生き物でもあります。

ではこの厄介な性質にどう対処すればいいのでしょうか。

今回同じポイントから違った発想で繁盛と閉店にたどり着く道筋を比較した結果、飲食業が食べるという単なるモノ消費ではなく、食べる以外にお店から提供される空間の居心地や店員のホスピタリティーすべてが相まって味の記憶を決定つけているのではないかと考える次第です。

これは、飲食店側でお客様が飲食店を利用する目的づくりを行うというものであります。それはコト消費に近い感覚です。

以前に増してホスピタリティーやクリンリネスの重要性が叫ばれる飲食業界で繁盛の決め手はこのコト消費をいかに演出できるお店であるかにかかっていると言えるでしょう。

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